第97回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)
2019年6月24日(月)~30日(日)
第97回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)
2019年6月24日(月)~30日(日)
6月24日(月)から30日(日)に米国コロラド州のコロラドスプリングスにて開催されるスポーツイベント「第97回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)」に電気自動車クラスで参戦するレーシングチーム:SAMURAI SPEEDのスポンサー企業として参加します。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム
※英語サイトへ遷移します。
オートボディプリンタ
印刷中の風景
オートボディプリンターは、車のボディや様々な素材(凹凸、湾曲面)へダイレクトプリントを施す画期的なシステムです。従来は印刷されたラッピングシートを貼付ける施工方法が一般的で、メディア代や加工、貼り手間がかかりますが、オートボディプリンターによる施工は、従来のシート貼りに比べ格段に安くなります。また安価な特殊液を用いることにより、何度でも描き替えが可能です。レース自動車については軽量化も図れる有用な装飾手段になるでしょう。
実際の印刷は完了まで約40分ほどかかりました。
印刷完了後のレーシングカー
ゴルフボールの表面に多数ある丸いくぼみを見たことありますよね。これはディンプルと言われる形状で空気抵抗を小さくする効果があります。その効果を車に応用したらどうなるか試してみたい、と、レーシングチームからオファーを頂き、今回ディンプル形状をリコーのインクジェット印刷技術を使って印刷しました。
印刷に使ったプリンタはUV硬化型インクジェットプリンターと言って、印刷直後にUV光を当てるとインクが瞬時に固まるプリンターです。使用しているUV硬化型インクは一般的にUVインクと呼ばれ、プラスチックや鋼板、ガラスなど、紙以外のメディアにも密着するインクで、今回はカーラッピング用の塩ビフィルムに印刷しました。
カラーインクで柄を印刷した後、クリアインクで積層印刷しながらディンプルを表現しています。
※光の点滅にご注意ください
UVインクの特徴であるインクの厚盛を応用した積層印刷(2.5D印刷とも言われています)はUVインクが得意とするところ。油絵のテクスチャや、果物の表面テクスチャ再現など、印刷物で見たこともある人も多いと思います。より、リアルにテクスチャを表現するには、プリンタの積層精度が高く、また、インク同士の密着も高い必要があります。さらに、今回は固いものへの印刷ではなく、柔らかいフィルムへの印刷。車のルーフやボンネットなど少し曲面のある所に張り付けるため、張り付ける形状に追従することと、割れないことが重要です。UVインクはプラスチックを固めているようなイメージなので曲げると割れてしまうことも多いですが、リコーのインクは割れにくく、積層の状態を維持して車に張り付けることが可能という特徴を持っています。